国際コミュニケーション力

これからますますグローバル化が進む中で、世界で通用する人、というのは どういう人でしょう。

私自身の経験を交えながら、お話したいと思います。

「コミュニケーションで大切なのは、共感力」と、日本では言われます。

相手が発している言葉だけでなく、表情や声のトーンにもアンテナを張り、相手に合わせることで、 円滑なコミュニケーションをはかることができるそうです。例えば、 「好きなアーティストが同じ」 だったり、「出身地が同じ」と分かった瞬間に、その人との距離がグッと縮まった、と感じたことはないでしょうか。

会話の中で、「うん。分かる、分かる」や「私もそう思う」という言葉は、よく耳にします(私自身も、無意識に言ってしまっていることがあると思います。。。)。

しかしながら、外国の人とコミュニケーションをとる時は、同じスタンスで話をすると、話が噛み合わず 違和感を持たれてしまう可能性があるので、注意が必要です。

例えば、話し合いの場で意見を求められ、「◯ ◯ さんと同じです」という場面は、小学校の頃から何度となく目にしましたが、外国人との話し合いの場で、 意見を聞かれ、「◯ ◯ さんと同じです」 を言うと、まず怪訝な顔をされます。そして、ほぼ間違いなく「どのような点において意見が同じなのか。」と聞かれます。そして、「どうしてそう思うのか」と理由も聞かれるでしょう。

欧米では、子どもが何かを主張する時、その理由や根拠を示すよう教育されます。 一方、日本においては、子どもは自分の主張に対して、理由や根拠を求められることはあまりありません。学校の授業でも文章を論理的に分析する練習を積むこともありません。 学校で学ばないこの部分は、各自補っていく必要があると思います。

縁あって、 私は 名古屋にある国際交流のNPO法人に所属し ています。外国人半数、日本人半数から成る120人規模の団体ですが、所属している10年の間に役員を4回務めました。
会議、イベント、メールのやり取り はすべて英語で行われます。欧米諸国を始め、世界各国から集まった様々な人と知り合い、 英語でコミュニケーションを図りながら、会の運営をどうするか、話いあいます。

日々のやり取りを振り返り思うことは、外国の方とコミュニケーションを取る上で、しっかりとした英語力を身につけることに加え、自分の考えをきちんと持っていること 、さらには伝え方も大切であるということです。

人は、生まれ育った国や地域の文化の影響を受け、価値観が大きく異なります。

自分とは違う物の見方や考え方に出会ったときに、 一方的に相手の意見を否定したり、逆にただ相手に同調するのではなく、自分とは違うものの見方や考え方があるということを認めた上で、自分の考えを分かりやすくきちんと伝えられるかどうか。英語力に加え、この国際コミュニケーション能力も重要であると、強く感じています。

これからの時代を生きていく子どもたちは、日本で生活をしていても、外国人との接点がこれまで以上に 増えることはまちがいないでしょう。そうした中で、求められる国際コミュニケーション能力は、一朝一夕で身につくものではありません。

確かな英語力に加え、小さい頃から論理的思考に基づくコミュニケーションのとり方も身につくようにしてあげたいですね。

OTOKARA のレッスンでは、英語を日本語変換せず、英語のまま理解する「英語脳」を育てることを念頭にカリキュラムを組んでいます。また、レッスンでは「論理的思考力」も 少しずつ 伸ばしていけるよう、取り組みを工夫しています。