おうち英語に取り組むお母さんから、次のような質問を受けました。
「フォニックスはいつから始めたらいいの?」
「英語を学ぶなら、フォニックスを取り入れるといい」と聞いたことがあるお母さんも多いようで、中には「早くから始めなきゃ」と思われる方もいますが、フォニックス始めるタイミングには注意が必要です。英語の音のインプットは、耳のいい早い時期に始めるのがおすすめですが、フォニックスに取り組むのは、早ければ早いほどいいというものではないからです。
日本の子どもたちがひらがなを「50音」で覚えるように、アメリカやイギリスなど英語を母国語とする国や地域の子どもたちは「フォニックス」で英語の「文字(つづり)」と「音(発音)」のルールを学びます。アルファベットの一つ一つの音から始まり、さらに2音のブレンドなどを学んで、英語の読み方をマスターしていきます。
まず、私達が日本語を身につける過程を見てみましょう。そこに、フォニックスを始めるタイミングのヒントがあります。
赤ちゃんは、生まれた瞬間から周りの大人が話すたくさんの日本語を聞いて大きくなります。日々聞こえてくる日本語をひたすらに聞いて、日本語の音がインプットされていきます。そうして、 喃語(なんご)と呼ばれる「あ ー」や「うー」などの1音を発する のが、 一般的には 生後3ヶ月ぐらいであるといわれています。 ちなみに、この喃語を発することで、赤ちゃんは 声帯の使い方や発音を学び、言葉を発する練習をしているそうですよ。
さて、その後どのような過程を経るかといいますと、1歳前後で複雑な音も出せるようになり、意味がある言葉や単語を発するようになります。最初のうちは、「まんま」、「パパ」、「ブーブー」など、赤ちゃんにとって発音しやすい単語が多いですが、成長とともに、少しずつ話せる単語が増えていきます。私には、2人の子どもがいますが、思い返してみると、幼稚園の年少になるころには、かなりの数の単語を言えるようになり、意思の疎通が図りやすくなったのを覚えています。
それでは、文字をよめるようになるのは、何歳くらいでしょうか。
ひらがなを読む力は3-4歳程度から備わり始め、5・6歳になると9割以上の子どもが46音を読めるようになる、というデータがあります。
もちろん個人差がありますので、これはあくまでも一つの目安ではありますが、フォニックス学習を始める時期を考える際の参考になりますね。
文字を認識できるようになるには、お子さんがある程度大きくなるの待つ必要があります。「文字と音との間にはつながり(ルール)がある」ということを、 まずは母国語で認識できるようになること。フォニックスに取り組むのはそれからがよいでしょう。
おうち英語に取り組まれていて、まだひらがなの読みが完成していないお子さんをお持ちのご家庭は、ぜひこの時期に取り組んでいただきたいことがあります。
それは、正しい英語の音を大量にインプットしておくことです。
フォニックスに取り組む段階で、正しい音がインプットされていると、音の聞き分けができますので、フォニック学習もスムーズに進む傾向にあります。歌やチャンツ、絵本の読み聞かせなどで、お子さまと楽しくたくさん英語に触れましょう!