英語圏の「国語」教育

英語を教えるという仕事柄、日頃からいろいろな教材に目を通します。

各クラスの授業では、それぞれ 厳選したテキスト・ワークブックを使っていますが、いつもベストと思える教材を使って指導したい、という思いから、新しい教材が出ていないか、こまめにチェックしています。 本屋さんに 足を運んだり 、ネットで教材を取り寄せたりもします。

教材を選ぶ時は、外国語として英語を習得する人にとって、分かりやすく使いやすいもの、という視点で選んでいますが、ある時、 欧米諸国ではどのように英語を学ぶのか、ふと気になりました。

英語を母国語とする国・地域の人にとって英語は「国語」に当たります。

私達日本人が「国語」という教科で日本語を学ぶように、英語圏の人も「英語」を学校で学ぶはずです。

数あるテキストやワークブックの中で、私が選んだのは、Spectrum 社から出版されているワークブックのシリーズです。このSpectrum社のワークブックは、アメリカやカナダのホームスクーリングの教材としても定評のあるものです。幼稚園から始まり、8年生まで段階を踏んでカリキュラムが組まれています。

低学年では、フォニックス、語彙の使い方や文法のルールに始まり、 段階を踏んで様々な文章の読み方、書き方も体系的に学べるようになっています。

全学年の内容に目を通し、日本の「国語」の内容との違いに驚きました。文章を読むための技術、作文を書くための技術が、多学年に渡ってスパイラル的に学ぶシステムになっているのです。

例えば、作文(Writing)では、どのような手順で文章を組み立てていくのかを学びますが、文章の種類は、物語文や説明文、意見文、報告分と多岐にわたっています。

Readingでは、内容理解の確認問題に加え、話の事実と主張をきちんと区別すること、物事を多角的に理解し、要約する力も養成します。

Spectrum のワークブックに目を通していて、” なるほど ” 、と思ったことがあります。それは、これまで外国人とのコミュニケーションをとる中で、説明が分かりやすかったこと、物事の描写がとても具体的だったこと、一つ何か話をすると、それを掘り下げて質問をされたこと、などなど。

  ※ 日本人とのコミュニケーションの違いについては、こちらの記事をどうぞ ⇒ 国際コミュニケーション力

語彙の使い方、文法に加え、様々な種類の文章を読む技術や作文の技術学ぶことは、議論を展開したり、プレゼンテーションをする際の基礎になります。

このように、論理的に話を展開する手法を学び、訓練を積み上げてきている外国人と対等に渡りあうためには、「使えるレベルの英語力」に加え「論理的思考力 」 も併せて培う必要があります

「英語脳」と併せて、「論理的思考力 」も育てていきましょう!

OTOKARA のレッスンでは、「英語脳」を育てることを念頭にカリキュラムを組んでいます。また、レッスンでは「論理的思考力」も 少しずつ 伸ばしていけるよう、取り組みを工夫しています。